グッピー雑談義-NO.6 続・アルビノレッドテール・フルレッドの話

 品種としての揺れと存続の危機

フルレッドもすでに長々7年目に入っております。
こうのように品種としての色々な難点?(人間の都合ですが)はあるにしても通常は繁殖力も旺盛でアルビノ種としては扱いやすい品種な のですが、ひとつの品種として形になったものはどの品種に関わらず長いスタンスの中で多かれ少なかれ旺盛な時期と停滞な時期を ゆっくりと繰り返しているようです。
“遺伝的な揺れ”と言うのだそうですが、判りやすく言えば品種としての表現が他と交配したわけでもなく先代まではほとんど同じものが 生まれていたものが突然にみた事もないタイプが出現したり、先代までどんどん繁殖していたものがほとんど仔を生まなく成ってしまったり します。
フルレッドも例外ではなくその危機はありましたと言うか現在二度目が来ているのですが。
この“遺伝的な揺れ”はどの品種でもだいたいまあ繁殖の方法や管理のもよりますが3から4年周期で突然に起こるようです。
ギャラクシーブルーグラスなどは以前少々触れましたが律儀にちゃんと3年周期で揺れが起きています。
このフルレッドの場合はまず、2年半ぐらいに起こりました、当時はどんぶり飼いはせず真面目に?オス・メス共に淘汰をして交配をして いたのですが、このころ出現するメスは3タイプになっておりました。
突然先代まで真っ赤な仔を生んでいたメスがまったく仔を生まなくなり最後2匹残ったメスが生んだ仔はほとんど赤色の抜けたような仔で ついに絶えてかなと覚悟をいたしたのも本当です。
このころ赤い仔を生んでいたのは、初期のタイプのメスで尾びれが透明なタイプでしたので私は他のタイプは殆ど淘汰していました。
このとき、うちの奥様が綺麗だからと言う理由でその淘汰したはずのメスをのこして置いてくれたのでした。
そのメスは、私の残したメスと正反対で尾びれは大きく赤色のモザイクもようで背びれも長いものでした。
あわてて残ったフルレッドのオスと交配してみるとメスはたった2匹でしたが生むは生むはで短期間にかなりの量がまとまり危機を脱しました。
ひたすら感謝でありました。(私事で申し訳ないです)

良くフルレッドをおやりのお客様に
「メスは選らずにほっておけば」
と言うのもこう言うにがい経験からです。
現在のフルレッドはといいますと、前回の経験から生まれてくるメスはすべて残し目に余るオスのみ淘汰する方向で進めてきました。
お出かけになられたお客様はご存知でしょうがこれでもか状態で45CM水槽にどんぶりになっていたのを思い出されると思いますが。
ここ何年も順調でしたが、昨年後半あたりからお送りいたしましたフルレッドが採りずらいと言う話が少々ですがでましてそれで 長々リストから降ろす羽目になりました、良くチェックしてみますと前回の揺れと違いメスのタイプが単一方向に向いてきています。
生まれてきているメスは殆どが前回の揺れを脱した時のタイプのみになってきています。 オスのサイズは一段と小型化しほとんどラウンドテールのようです。
仔は、細々ととれるのですが・・・・・。赤は相変わらず強いのですが。
こうした場合は、基本的にはひたすら耐えるしかないのですが先の見えないトンネル状態です、どうなる事やら。

しかし、このことでフルレッドが他の品種と決定的に違う部分が逆に見えてきました。
普通品種の揺れは、回が行くほど揺れ方は弱くなるのが一般的で方向も多方向を向く場合が多いのです。
ギャラクシーブルーグラスなどは 良い例で、揺れるたびに交配では作出不可能なタイプが出現し新品種ができています。
フルレッドも、前回の揺れはそうでしたが、今回の揺れは間違いなく単一方向をむいています。
これは、いったいどう言うことなのでしょうか?

つづく