■研究リポート 146.


野生種の思い!

ホリゾンブルー、安定したブルーのボディー表現とは

■2014年10月の交配結果


交配1.Y型ダブルソードのメスに交配しまいた。
× 
 
■Y型ダブルソードからの仔たちはメス親が異なっても大体平均した表現になっています。


■ホルゾンブルーのオスに交配させました。
   
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■交配 2.の仔 A


交配 2.ラグナデバドスのメスに交配しました。

■交配 2.の仔 B
 

■交配 2.の仔 C
   
■この3表現の画像の固体はラグナデバドスのメスの仔ではありますがそれぞれに異なった親の仔たちです。
 

ホリゾンブルーのはじまりは以前サイト上でお話いたしたと思うのですが、よりボディーを安定したブルーというか、とにかく青く青くという方向にに持っていくためにいろいろな思惑を持って他品種との交配をしたしておりました。

ここでご紹介いたしますのは、「策士策におぼれる」を実践してしまいまして、その中で改良品種の安定感また野生種とはとったところをご紹介するのに格好の例になりました?なってしまったという訳でのおはなしです。

交配1.は今までホリゾンブルーのブルーを全身での均一化そして表現としての安定化のためにとってきた交配例です。
狙い通りまぁボディーに単眼模様が残るものの大体のところ思わしい方向に向いてきていました。

そこでもう少し力技はないものかと思案して、以前構造的な解析をして頂いた際、ラグナのメスは非常に透明度が高くほぼ表現もニュートラルであることを思い出しましまして早速に交配をしてみた結果が交配2.であります。

こうした探査的な交配の場合メスを数匹交配に私の場合使います、まぁ安全というか確実に仔を残すためというほうがあたりかな。

仔が生まれ表現が現れはじめました、若い固体は全身にブルーに見え「おぅ〜しめしめ」とおもっていた矢先ですまず、Bの固体が現れました。
まぁ単眼模様まではセオリーと思っていましたが、腰の部分に黒いラインが出始めたときには絶句ものでした。
そうして別のメス親からの仔も表現がはじまりました、Aの固体です。
この固体はまあそれなりの表現で、「うぅ〜」といったところ、Y型ダブルソードのメスに交配した仔のような単純な無地表現がなかなか得られない。
そしてまた別のメス親の仔、この固体は極めつけ、Cの固体です、なんと腰下側半分に赤色が出現。
さすがにこればかりは頭を抱えました、柄は出るは赤は出るは、ブルーどころの騒ぎではない・・・・・まったく。

このときばかりは、一瞬と呆然としたというのが本音でありました。
いいですね〜完全に策におぼれましたね〜。

確かに解析していただいたメスの固体はニュートラルでありました、画像でも確認いたしましたし、まさになんで・・・・・・・・。

頭の中で結論が出るのにさすがに3日ほどかかりました、簡単なお話でありました。

そうラグナデバドスは原種型とは言いがたくいわゆる野生種である訳ですから、残忍ながら相対的表現は安定して見えますが、細かいところでは常に変化している、いわゆるフィールド交雑固体であるわけですから、これらに対して安定したファクターを要求すること自体が間違いであったわけです。
乱暴な表現をすれば生まれてくる個々がみなちがって当たり前・・・・なるほどとうことなのであります。
ですからラグナの場合ニュートラルのメスもいれば柄をもったもの、そうして今回のようにオスに近い色表現をもったものこれらがいてもなんの不思議はない訳であります。
まぁ特殊な表現ですとかえってある意味で貴重ということになりますが、安定するかどうかはべつとしても。

気がついた時には思わずひとり笑い状態でありました、すこしやばい?

ですからY型ダブルソードのように意図的に要因として固められた改良品種のほうはこうしたバラツキは起こりにくいとなるわけ・・・・・ではるかに安定しているわけでね。

現在ホリゾンブルーはY型ダブルソードへの交配に戻しています、やはり得られてくる仔は安心してみていられます。
こんなところで思わず野生種の確信をみてしまったというおはなしでした。


Canon EOS 50D・EF50mm F2.5コンパクトマクロ Photo/S.kobayashi