■研究リポート 140.


アイボリーのちから・・・・・。

■2014年5月の個体
■画像 1.
■画像 2.
■画像 4.
■画像 3.
■抑制するという遺伝的な要因

皆さん、グッピーの品種のおはなしをする中で簡単に「アイボリーがね〜」って話題にしますよね。

今ご覧いただいております4種類のグッピーの画像はゴールデンレッドテールタキシードから産まれてきた仔たちの同胎の個体の画像です。
この親はフルレッドと呼ばれる系統のものでかつタキシードが完全に揃っていないためこうした個体が得られてきます。

画像をご覧ください、まず画像1.ですがいわゆるフルレッドとよばれているものです、画像2.はゴールデンレッドテールタキシードです。
大半はこの二つの表現になります、そうして画像3.ですが少量ですがこんなワイルドっぽい個体が現れます、これがいわゆるフルレッドといわれる表現の原型といえる個体です。
この個体はご覧のとおり尾びれはラウンド風でデルタの尾びれにはなりません、フルレッドの原型はワイルドであるというのがこんなところからも判りますね。

そして画像4.今回の主役の個体です。
ご紹介している品種のようにレッドテール系の品種は体格の小型化・デルタ型尾びれの維持の難しさなどを改善するために私のところのレッドレール系品種はアイボリーグラスを下地にしています。
そのため極まれではありますがアイボリーがそろった個体が出現することがあります、まぁ簡単にいえば作為の無いアイボリーテールですかね。

ここでうまい個体が得られましたのでご紹介したします、画像4.これがアイボリーの抑制因子の力であります。
今までご覧いただいた同胎の個体たちと基本的に構造は同じでありますが、常でアイボリーが揃うとこの画像4.の個体のように全く赤は表現されて来ません。
正にこれがアイボリーの正体であります、このように因子自体が表現を持っていないため他の表現の要因と合わさるとさまざまな表現に寄与してくれることになります。
素晴らしい因子であります、判りやすい個体でしたいかがでしょう。


Canon EOS 20D・EF50mm F2.5コンパクトマクロ Photo/S.kobayashi