■研究リポート 119.


 ゴールデン フルレッド レッドテール

■2013年7月の個体
 
□まだ若い個体ですが思うような表現の個体がやっと現れてきました(画像1)

ここでご紹介いたしますゴールデン フルレッド レッドテールは今市場におりますいわゆるフレレッドという名称で海外から入ってきているタイプと意が近い品種です。

私のところでも97年頃までフルレッドの名称で繁殖させていた個体がおりましたが、現在に至るようなデーターは皆無でどうしても尾びれをつけることが出来ず、まぁ今でしたら当たり前というお話なのですが、当時日本に入りたてのUS系ゴールデンレッドテールと交配させたことろ今まで維持していた強い赤色があっという間に引いてしまい続けることが出来なかったという
ニガい経験でありました。

以来赤いグッピーというのは興味の対象の一つでありました。
随分以前にお客様からジャーマンフルレッドという個体をいただいた事があるのですが、確かに体ほぼ全体が透明感のある赤色でありましたがとにかくひどい病気の症状で止むなく処分したことがありましたが、あぁフルレッドというのはこうゆう表現をいうのかというのは見せていただいておりました。

昨年からいただいたレッドテールタキシードに手を染めていたところさすがに難解な仕事をされていた個体で赤色を仕立てるための素材がいろいろと分離してきまして。
その中にフルレッドもおりましてまた赤色のグッピーをという虫がまた騒ぎまじめまして・・・・・前振りがながくなりましたが。

という訳で私もこの全身赤い個体を作って見ようと交配をはじめてみました。

□これが今回目標としていた表現(画像2)
□この個体はタキシードを噛んでいる表現(画像3)
□比較画像です。
上の個体が非タキシード、下の個体はタキシード表現(比較画像2)
□比較画像です、両個体ともタキシード表現ですが。
上の個体は成長が進んだもの、下の個体は表現がはじまったところ(比較画像1)
□これがゴールデンのフルレッド(画像4)
□ゴールデン レッドテールタキシード(画像5)

まず、交配に使った個体の説明から。

分離して来た個体がまず画像4のフルレッドそれもゴールデン系のものがでてきました、赤く見せるには普通体色より少々メラニンを抑制していただいた方が楽ですからね。

これは本筋のレッドテールタキシードからなのですが画像5、これもゴールデン系が得られました。

せっかく出来あがっているレッドテールタキシードをどうみても壊しているという仕事?ですから本来ほぼ顰蹙ものなのですが、まぁそれはそれとして。

これらを交配してみました、基本的にはY型といわれるフルレッド表現をオス親にしてメス親にレッドテールタキシードを使ってみました。
比較画像1をご覧ください、生まれてくる仔たちはこんな感じの個体です。
当然すべてこうなるというのではなく画像4のフルレッドやレッドテールタキシードにみえる個体も現れてきます。
面白いですね、Y型と言われながら持っているはずなのにオスに安定した表現が現れてこない・・・・・いい感じ・・・・・?です。
なぜ?これはフルレッドという表現は何を指しているのか、どう解釈するのかという部分で理解できるとおもうのですが、この話題でひとページになってしまいますのでこのはなしはまた後日。

この比較画像1でお解りいただけますように成長とともにフルレッドの表現は強くなってきますが、面白い?事にこのようにタキシードを噛んでいる個体はボディー前半部の赤色の表現がなんとなく弱い、いわゆる今一つって感じ。
どうしてなのだろうか?・・・・・・・・・・・・・・・・。

ここでもう一つ問題?ゴールデンで交配をはじめたおかげ?で、このX側のタキシード表現が弱いそれにも増してメラニンがうまく?抑制されていいるため誠にメスの非タキシードが抜きにくい、最悪・・・・・・・・・・・・。
これはとおもいまたタキシードを繰り返すはめに陥った・・・・・・・・・・・。
ここでひと個体やっとあたったそんな感じ。
画像2をご覧ください、 画像3と比べていただきますとよいのですが非タキの方がすんなりときれいな赤色を表現していることがお解かりいただけるだろうか。
この辺の課せが無ければメラニンが多い分赤が強く?いや赤黒くかな、てタキシードでいいのだが面白いところだ比較画像2もどうぞ。

思いのほか時間がかかったが一応赤い個体になった、こうしてこねてみると端的フルレッドとは言い難くやはり「ゴールデン フルレッド レッドテール」であるかな。


Canon EOS 20D・EF50mm F2.5コンパクトマクロ Photo/S.kobayashi