■研究リポート 103.


似て非なるもの レッドテールタキシード

■2012年の個体
 
この両個体ともにフルレッドを入れてあり全体に赤味が強く仕上がっています(画像1)
セオリー通りにレッドテールタキシード(画像2)
基本表現がゴールデン(画像3)
ドイツレッド?なんて(画像4)
下地をグラスに(画像5)

レッドテールタキシード、古くからお目にかかる品種です。

その割りに良くみるときちんとした表現の個体を見かけませんね、まぁレッドレールタキシードの定義にもよりますが・・・・・。
ここに来てレッドテールタキシードなる表現の個体が色々とおりますのでこの機会に少々ご紹介を。

たびたびおはなしいたしておりますようにレッドテールという品種というか遺伝的な要因はそもそも尾びれを綺麗にデルタ状にする力を持っていません、したがってレッドテールという表現は尾びれをデルタにのるのには、必ず何か策を労せねばなりません。

ここにご紹介した個体は、皆見た目レッドテールタキシードですが それぞれに基本的な構造が異なっています。

まず画像2の個体は一番セオリーどうり?の手法でレッドテールタキシードを表現させたものです、Xタキシードに赤を持ち込んだものです。

画像3はやはりXタキシードの赤ですが下地がゴールデンです、何が違うのか?そうこのゴールデンという遺伝的な要因はメラニンの抑制因子でありますが、この力が尾びれを付けるのに一役かっているようです。
レッドテールにゴールデンの表現が多いのは下地が黄色に見えて赤色が綺麗に見えるだけでは無いのであります。

画像4は下地がドイツイエローであります、赤くするのに白い表現の品種を使うのは少々邪道でございますが・・・・・・レッドテールの課題であるデルタの尾びれは安定して手に入ります、やはり真っ赤にするのには骨が折れますが、厄介なことさえ言わなければ安定してレッドテールタキシードが楽しめます。
余計な知恵も手間もいりません、ひたすら繁殖させて問題なし・・・・まぁレッドテールタキシードというよりお客様的にいうとドイツレットかな、口が悪い・・・・・・・・・・・・・・これはこれでいい。

画像5これはグラスをつかって尾びれを付けている個体、「レッドテールの尾を付ける」でお話した手法です、背びれも難なく赤くなり赤味も保持されます、ちょっと上等手段かな。

画像1本気モードのレッドテールタキシード、尾びれも背びれもより赤く、遺伝的要因にフルレッドを入れてあり全体の赤味も十分ですね。
ここまでのレッドテールタキシードの表現をさせるには多くの遺伝的要因を必要とします、維持には知識と忍耐を要求されます、要は出来ないことをやるのは大変てこと?なのだが、残念ながらこれが面白い!

タイミング良くうまい個体が揃いましたので、いかかでしたか?見た目とそれを表現するための構造の違いグッピーの深いところですね。




Canon EOS 10D・EF 50mm Compact-Micro Photo/S.kobayashi