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■研究リポート 99. |
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■2012年08月の個体 |
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尾びれにはほとんどグラスのドット柄が現れていません。
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尾びれの出来は今一つ、グラス交配二世代目いたし方ないところです。
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胴胎の赤側です。
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この6枚の画像は研究リポート97でご紹介した現在の状態です、上二段はアイボリー表現の個体、三段は抑制されず赤表現のままの個体です。
こうしてみると確かにアイボリーに抑制されている感じが良くわかりますが、成長に伴い随分尾びれに黒みが増してきたような気がします。
アイボリーグラスのように綺麗な色表現にならないのはのはなぜなのか?
もともとグラス系レッドテールを作出する交配でありますから尾びれの表現は無地に随分と近づいてきています。
そこで赤表現の個体をご覧ください、この個体表現から赤が抑制される訳ですから画像イメージからいたしますと下地に随分と黒い表現が残るように思えます。
この黒い表現が間違いなく色合いに影響を与えていることは否めません。
こんな画像をご覧いただきたいとおもいます、以下。
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画像 1. 画像 2. 画像 3. |
この画像 1.と 2.は約7年ほど以前研究リポート26でご紹介したものですが、当時アイボリーの無地ものを作ろうとして交配させて得られた個体です。
画像1は、本人はアイボリーグラスと言っていますが当時のものですからグラスモザイクベースを使って交配したものです。
画像2は、お客様の仕事でUS系ファンテールをベースに交配したものです。
画像3は、現在の個体です、こうして比べて見ますと当時の個体の方が単色の尾びれにはなっていますが、現在の個体より随分と黒みが強く見えます。
当時、この一見青みがかって見える表現のため随分とアイボリーなのかという疑問に振り回されましたが今見ますと「なるほどアイボリーね」と納得します。
こうして並べますとこの黒みが気になります、ようはアイボリーで抑制された残党の仕業という事になります。
アイボリーグラスのように綺麗なアイボリー色を表現させるには相当な下地の整理が必要という事はまちがいないところです。
現在の個体と比較しますと現在のものは随分と黒みが無くなってきていることが見て取れます、時間とともに少しは品種的に整理が進んできていることが見て取れます、この辺はアイボリーグラスが揃えられた成果といえます。
このように同じレッドテールをもつ個体でうまくアイボリーで抑制出来たものでも下地を入れ替えることでこれらご紹介した画像の個体のように色合いの表現がかなり変化することが解ります。
興味本位の交配結果でありましたが、過去の疑問に一つ回答が得られました。
こうした表現の変化はある意味でアイボリーの使えるファクターなのかもしれませんね。
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Canon
EOS 10D・EF 50mm Compact-Micro Photo/S.kobayashi
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