■研究リポート 基本編 6.

ウィーンエメラルドの秘密.2

■このリポートでは改良品種と合わせてご覧いただきながらウィーンエメラルドを探ってみたいと思います。
■時間をかけて固定されて大変に安定している素晴らしいアルビノ品種です。
■表現がはじまったところの若い個体です。
■これがウィーンエメラルド独特の単眼模様が消えた個体です。
■なぜここにオールドファッションボトムが?

お客様とウィーンのお話をいたしますと「家にいるウィーンはなかなか尾びれが尖らない」とおっしゃる方が多いので少しこの辺のおはなしをいたしたいと思います。

上の画像をご覧ください、なんでっここにオールドファッションがいるの?と思われた方もおられると思います。
ウィーンエメラルドとオールドファッションはボディーの模様は大変にていますというよりほぼ同じ模様ですよね、ここら辺がおもしろいところです。

このはなしと尾びれの尖りとどうとつながるのかって?そうなんですはなしが絡んでくるのです。
ウィーンエメラルドとオールドファッションボトムをよく比べて見てください、たしかにウィーンエメラルドはきれいなソードを表現しオールドファッションボトムけしてきれいなソードを表現することはありません。

これが前回お話した基本的な構造の違いであることは当然なのですが、どこを見れば判別できるのか?
ウィーンエメラルドとオールドファッションボトムの背びれを比べて見てください、この違いが尾びれの表現の違いを表しています、安定したウィーンエメラルドの場合は必ず画像のような黄色で長く尖った表現をしています。
お客様のお話の尾びれがなかなか尖らないというのは露骨にいうと ウィーンエメラルドというよりもオールドファッションボトムということになってしまいます、尾びれが不安定になるのも当然という訳です。
やはり品種としての遺伝的構造が揃うということの重要性がこうしたところでもでてきます、ただ淘汰すればいいというものでもないということになります。

■アクアマリンウィーンエメラルドの若い個体
■アルビノ種でありながらアクアマリンのブルーの表現を見せる、アルビノアクアマリンウィーンエメラルド

上の画像をご覧ください、ウィーンエメラルドのアクアマリンへの改良種の例です。
尾びれがきれいにソードが表現できてくると背びれはやはりセオリーどうりの表現になってきます、揃うというおもしろさですね。
この改良品種のようにウィーンエメラルドは割合とアクアマリンをうまく受け入れてくれます、この辺にウィーンエメラルドという品種の主な表現の一つである腰のところのきれいなグリーン色を発色する要因があるようです。

■これからはダブルソードの話です。
■Y型ダブルソードのRrブルーの個体です
■Y型ダブルソードのRrブルーのアクアマリン個体です
■Y型ダブルソードのRRレッドのアクアマリン個体です
■X型ダブルソードといわれているアクアマリンレースの個体です
 

前回でも少しご紹介いたしましたが、一見、ウィーンエメラルドに見える表現の遺伝的な要因です。
いわゆる性染色体上のYの部分にダブルソードを持っているものです、Y型のためとにかく交配させるとうまいダブルソードを表現できます、複雑な構造を必要としないためある意味力技といえますが大変にきれいなダブルソードを表現できます。
先ほどおはなししたように背びれにご注目いただきますと、ウィーンエメラルド・オールドファッションボトムとの構造の違いがお解かりいただけるとおもいます。
このダブルソードという遺伝的な要因を持った品種の中に最近X型ダブルソードがどうもいそうな雲いきです。
メスの尾びれの上下に弱く発色します、楽しみなところです。
このように一見同じに見える表現でもその品種を追及維持しようとすると色々なものが見えてくるというおはなしです、ある意味ウィーンエメラルドの深さをかいま見たという事かも。



Canon EOS 10D・EF 50mm Compact-Micro Photo/S.kobayashi