■研究リポート 62.


ルブラの秘密
4.

■2007年09月のウィーンルブラ固体です。


■ルブラをデルタテール化してみる。
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       ウィーンルブラのオスに
 
レッドレースのメスを交配してみる。     
↓ 
これがF1固体です、多少中落ちぎみの尾びれですがみごとにルブラを表現しながらデルタテールに。

前回の続きであります。

ウィーンルブラをデルタテールにするために、こんな交配をしてみました。
まず、画像での交配をご覧ください。
ウィーンルブラのオスにレッドレースのメスを交配させてみました、レッドレースはY型レースですから交配にメスを用いましても得られる仔にはレース模様は表現しません。
得られたF1固体をご覧ください、腰の部分にはきれいにルブラが表現されF1固体でありながらほぼデルタに近い尾びれが表現されています、何か簡単にデルタテールになってしまったといった感じですが、これが現実です。

画像からもお判りいただけますようにまだ尾びれのフチがきれいなデルタにはまだ弱い固体が混ざります、こうした場合はF1以降胴胎で代を重ねずにメス親に尾びれが安定するまでレッドレースをつかって交配をつずけます。

ここでもうお気づきの方もおられるでしょう、尾びれはソード型からデルタテールに近づきましたがルブラの表現はどうでしょうか。
       


この固体は、2008年04月のウィーンルブラデルタです。

■ルブラの構造に触れてみる
以前レースとルブラを交配させた時を思い出してください、この時はF1ではルブラの表現はせずF2でルブラが分離してきました。
この違いはいったいどうゆうことなんでしょうか?

レースとの交配はY型レースをオスにメスにルブラでした、ここまでの交配から冷静に考察してみましょう。
オスにルブラを使ってみるとF1でルブラが表現できた、しかしメスにルブラをつかった交配でもF2でルブラを表現できた。
さてこの結果をどうとらえるかという問題です、今までの考え方のままで考えをめぐらすと「オスにルブラを使って仔にルブラが表現できたからY型だよネ、しかしメスにルブラを使っても孫でルブラが表現ってことはX型でホモか?いやいや常か、でもオスにルブラを使たらルブラになったナ・・・・・・」てな具合になってしまう訳・・・・・・・・・・・・・・・・まさに迷路ですね〜。

この段階でいえることはルブラの場合ルブラ因子がどこそこにあるという単純なものではないということです、いくつかの要因が影響しあって一つの表現を完成させているということが言えるという訳です。
だんだんとやっかいな話になってきました、でも面白いでしょ、この話。


まだまだ話はつづきます。
次回はルブラの基本的な考え方とルブラの展望です。



Canon EOS 10D・EF 50mm Compact-Micro Photo/S.kobayashi