■番外編.2


飼育水の話 2

最近、飼育水についてお問い合わせいただく事が多いので・・・・・2です。
 

温室内の飼育水、水作りとストックの状態

さて飼育水、いわゆる水作りの核心です。

品種やオス・メスによって合った菌体バランスが異なるということは“飼育水の話 1”でお話いたしました。
これをどう一律の菌体バランスを持った水でどの固体に対しても適正な状態を確立するかが問題になります。

まずその前に今までまことしやかにささやかれてきたろ過の考え方をまず少し軌道修正していただく必要があります。

グッピーの飼育をはじめたときまず最初に皆さんはこう教えられませんでしたか?
ろ過器にろ過細菌が上手く繁殖して水は浄化されていく云云・・・・・。

基本的には間違った話では無いのですが現在のアクアリウムを理解していくのにはもう一歩踏み込んだ認識が必要になります。

よく「川の水は三尺流れればきれいになる」といいます。
簡単な話今までの私たちが教え込まれていたろ過材にコロニーを作り水を浄化しているろ過細菌ですと「その三尺の前はどなんるの?」といった話になってしまいます。
自然界で川のように水が流れながら浄化されていく場合、ろ過細菌のように何らかの基盤たとえば小石や護岸などに定着して水を浄化してく菌体の仕事が全体の約20パーセントと言われています。
では残りの80パーセントはどうなっているのでしょうか?
それは浮遊する菌体が流れに身をまかせながら浄化しているらしいのです。

なんと今まで私たちが目指していたアクアリウムにおける菌体パランズは全体像の20パーセントにしか満たなかった訳です。
これでは意味不明の色々なトラブルが起こっても仕方のないところです。
しかし逆説的な表現をすると、現在に至るまで少ない水量である程度のパランスを保つにはこうした定着型の菌体に頼むしかなかったともいえますが。

近年こうしたことが少しづつですが紐解かれてきまして「どうも水質浄化の中心人物?は他にいるゾ」ということが解かってきた訳です。
しかし残念な事にこの菌体は定着型のろ過細菌とは異なりアクアリウム内で増殖していく事が難しく、そこでアクアリウム内こうした菌体をバランス良く安定供給するためのシステムとしてグッピー元気が考案された訳です。

つまり水質浄化の主役は他に居たというのがポイントになります。
そうしてこのようなシステムを使いこうした菌体を主体としたバランスをもった水を作っているまけです。

もう一つ、飼育水においてポイントがあります、それはウォータースプライトであります。

お客様の中には長い年月大事にウォータースプライトを育てられている方も居られると思いますがたまにはウォータースプライトの植えてある水槽を良くご覧ください。
ウォータースプライトが植えていない水槽と比べると水の透明度が高いようにに思えませんか?
私も最初は自分の善く目だろうとおもっていたのですが・・・・・・・・・・・。

これはパックデーターのある話ではないのですが、 ウォータースプライトの葉の表面には特殊な菌体が共生しておりこれらがこうした透明度をと繰り上げる一員になっていると言われています。
ウォータースプライトの有効利用につきましては雑学講座 1. ウォータースプライト考察でお話いたしましたように上記の要因を察していますね。

このように端的に水と一言でいっても多くの要因を含んでいる訳です、私どもで言うところの飼育水とはこのような菌体バランスを持ったものということになります。

こうして作られた飼育水はようは自然近いバランスを持つため、もう永期に渡り自然界つは隔絶されて特殊化されてしまった最近のアクアリウムの持つバランスとは異なりどの品種に対してもやさしく対応してくれます。
こうした飼育水をベースに飼育をはじめるまた水替えなどに用いれば安心した飼育が期待できる訳です。
私はすべてこの水を使用しています、説明になりましたでしょうか。


Canon EOS 10D・EF 50mm Compact-Micro Photo/S.kobayashi