■品種研究リポート 12


エンドラーズ ライブベアラーズ 2004−

Endler‘s Livebearer 2004-

この鮮烈なオレンジ色とコントラストをもつ品種は本当にグッピーではないのか?No.1
 

エンドラーズという名前を聞いてから久しくなります。
田舎で営業しておりました私の手段としては問屋さんからの購入という手段しか当時はありませんでした。
何ペアか購入しお好きなお客様と別けて飼育し一方の所だけエンドラーズらしき?色合い柄を持った仔を得ることができまして、他はいわゆるドブグッピーでありました。
今考えればひどい話でクレークものであります、当時はこんな事が平気でまかり通る時代でありましたというか、今もかわらないのかも・・・、まあさておいて。

そんな折、昨年ですが知人のMr,P氏よりベネズエラより現地の人を使い採集したエンドラーズを輸入したと言うお話を伺い、またその子孫をお譲りいただきました。
昨年来この仔たちを繁殖させるべく飼育を重ねておりました。

ここに来てようやくある程度の数がまとまってきました。
とにかく生まれてくる仔は、つやの有るオレンジ色で非常に強いコントラストをどの仔ももっています、グッピーの原種といわれているもののように各固体的なバラツキは非常に少ないのにはおどろかされました。
採集地では同じ場所で時をずらして採集すると同じパターンのものはほぼ採集でき無いとのお話ですが、有る態度の単位では非常に安定しているといえそうです。

このようなことから、やはりエンドラーズはグッピーとは異なる品種と言うはなしがどうしても頭に出てくる訳であります。
このはなしに関しましては、色々なお話をきかせていただいておりますが又聞きのはなしばかりで、ごうだからという確証はあまり私の知る範囲では見あたりませんでした、とにかく交配でき仔も残せる訳ですから。

しかし、こいつらと付き合いが長くなるに従いどうしてもこの一線の部分を引いてみたくなり、Dr.G氏に分析をお願いいたしました。

これがすご!いまさに一目両全でありました、まず以下画像をご覧ください。

■現地ものエンドラーズの仔
■グッピーと交配したことのあるエンドラーズ

これは両エンドラース個体のオレンジ色の部分の顕微鏡画像です。
Dr,G氏に了解をいただき載せさせていただきました、見ていただき一目両全色素細胞の密度がまったく違っていることがお判りいただけるとおもいます。
これがあの強いオレンジオ色を表現しているひとつの要因である事は言うまでもありません。

この画像は今までにまったくなかった画像だとおもいます。
また、次の顕微鏡画像をご覧ください。

■現地ものエンドラーズの仔
■グッピーと交配したことのあるエンドラーズ

これは、各々の色素細胞の拡大画面です、明らかに構造が異なっている事が見て取れます。
「現地ものエンドラーズの仔」の場合これはオレンジ色に、「グッピーと交配したことのあるエンドラーズ」の場合グッピーの品種で言うところのレッドテールに近づいています。
これはいったい・・・・。
ここまで見ても、エンドラーズは間違いなくいち品種であり、グッピー族?では無い事は明白でありました。
また、今回の検証でまだまだ多くのグッピー族との違いが判ってきましたし、またグッピー族との接点?に付いても・・・・・・・・・・・・・・。
これ以上は少々画像もきつくなりますのでこのくらいで。


Dr,G氏はもう少し他ワイルドグッピーとの検証が必要といわれますが、おそらくエンドラーズはライブベアラーズにてグッピー族にあらずであります。
大切にして欲しい品種、エンドラーズであります、とにかく美しい。

ではこのエンドラーズの色合いを崩す事無くグッピーとの融合は不可能なのか?

あくまで理論的にはこのエンドラーズの基本的構造を確認しながら交配をする事ができるのであれば可能。
これを可能と言うのであれば・・・・・・・。

継続ーーーーーーーーーまた後日。



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Canon EOS 10D・EF 50mm Compact-Micro Photo/S.kobayashi
顕微鏡画像についてはDr,G氏より許可をいただきお借りしました