ギャラクシーアイボリーグラスGalaxy ivory grass

最近私が随分とお気に入りの一品種で、お客様からのお問い合わせの多いのでとりあげることにいたしました。

そもそもギャラクシーブルーグラスという品種は、かなり複雑な品種でいくつもの遺伝的な要因が折り重なって
表現されているものでその独特は風貌は交配による改良品種のなかでも大変に美しいもののひとつです。

この品種の発想は少し前になりますが、ギャラクシーブルーグラスの生みの親である唐沢氏のところでギャラクシーグルーグラスの数ある仔の中からいきなり一匹派生したのが始まりでした。

                       

当時私のところで撮影用に頂いた雄をグララクシーブルーグラスの雌に交配させらしい仔を残しながら代を重ねたのですが、代を追うごとにアイボリー色は弱くなりグラス模様もひどく粗くなり最後はブルーともアイボリーともいえぬまたとてもグラスといえぬものになってしまいあきらめざる得ないものでした。

その後、シルバーブルーグラスという品種でも試してみましたが全然だめで絵空事になっておりました。

お客様の中では輸入のアイボリーモザイクでチヤレンジされたかたもおられましたが、とにかくグラス模様がだせないのだそうで、すべて柄が流れてしまうようでまた感染症とのからみもアリ挫折されたようでした。

そんなこんなしているうちに、昨年でしたか生まれる子がすべて100%アイボリーになるものがあると言うおはなしから縁ありましてお分けいただきまして、さー大変態度はかわりますわナ。

                      

ただしかなり複雑な遺伝的な構造をもっているというお話でまた雌によってはひどく奇形が生まれるなどまあ簡単なものではありませんでしたが。
ご本人の飼育経験による正確な情報をいただきまして卒のない交配を行うことが出来まして割と早い段階でギャラクシーアイボリーグラスの形に収めることができました。

画像でご覧いただけますと判り易いと思いますが、アイボリーを成立させるポイントのひとつはブルーを使わないことです。
アイボリーを発色させるには下地が赤でそろっていないと上手い発色が出来ないことにあります。
またここでやっかいなのは、交配に使っているアイボリーモザイクはいわゆるY型モザイクなのだそうで雄を使うと雌が何であろうとモザイク?くずれになってしますものです。
つまりアイボリーをグラスで成立させるのにはどうしてもアイボリー側は雌をつかわざる得ないわけです。

幸か私が頂きましたモザイクは雌がモザイクとグラスの片肺でしたようで、目的によってグラスにもモザイクにも雌の選別によつてもっていけましたので、お気づきのお客様もおられると思うもですが、ばんたびアイボリーの雌に戻してもグラスを維持できたわけです。

ここまで交配を重ねて来まして面白い表現が見えてきました、このアイボリーモザイクと交配したものは仔のサイズがかなり大きくなることです。
ラズリーアイボリーモザイクもそうですし、現在進行形のアイボリーグラスもやはりそうです。
少々話しが脱線しましたが、ギャラクシーアイボリーグラスとギャラクシーブルーグラスの決定的な違いはアイボリーの場合下地が赤と言うことです、なんでそれがそんなに問題なのかといいますと、下地が赤の場合は尾びれの柄が作りやすいと言うことです。

ともかく、ボディーのプラチナコブラ模様尾びれのアイボリー地のグラスなどいいと取りの品種でありながらブルー系のように選別必要も無くすべてアイボリーが生まれてくるなど是非にチヤレンジしてみてください。

以下交配過程です。

交配の第一歩

まず、ギャラクシーブルーグラスから出現するギャラクシーの赤のグラス側のオスとアイボリーモザイクのメスを交配いたしました。

        
   この交配から得られた仔のオス固体Aを

交配によってギャラクシーアイボリーグラスが出現

        固体A    アイボリーモザイクのメスに再度交配

 この交配から得られた仔に  約50%のギャラクシーアイボリーグラスが出現します。

アイボリーとしての固定化

       得られたギャラクシーアイボリーグラスのオスを

再々どアイボリーモザイクのオスに交配するとアイボリーとして固定できます。

胴胎交配を重ねる

            胴胎交配を重ねメスを選別することでグラスとして安定。


この時交配に使うアイボリーモザイクはアイボリーで固定されている事は言うまでもありません。
私どもで交配に使用したアイボリーモザイクはメスがグラスを持っていたことは付け加えておきます、また私どものギャラクシーは完全にY
型です。